体のケアと健康について考えるブログ

40代からの健康&ボディケア情報と体験レビューをお送りします

血液からアルツハイマー病を判別する検査法が開発


これまで困難だと考えられてきたアルツハイマー病の原因物質である「アミロイドβ」を血液中から採取して検査する方法が開発されたと発表がありました。

yomidr.yomiuri.co.jp

この検査法を確立したのは、国立長寿医療健康センターと島津製作所の共同チーム。

アルツハイマー病はアミロイドβというタンパク質の一種が蓄積することで、脳機能を低下させ、委縮の進行を進めてしまいますが、研究チームは患者から採取した血液からアミロイドβを取り出し、検査にかけることで、脳に蓄積される度合いを測定するというものだそう。

Aβは血中にわずかな量しか含まれておらず、血液検査で調べるのは難しいとされてきた。研究チームは、Aβの蓄積によって変動する複数の関連物質の比率から脳内の蓄積の度合いを推定する技術を開発し、わずか0・5ccの血液で測定できる方法を確立した。

(上記リンク記事より引用)

これまでにもアミロイドβを検査する方法は行われてきましたが、検査方法が高額なことや(一人あたり十数万~数十万円)、背骨に針を入れて脳脊髄液を取り出すという体に負担の大きい採取法のため、大規模な研究が難しい状況にあったようです。

今回研究チームによって開発された検査法は、わずかな血液(0.5cc)からアミロイドβの蓄積状況を計測できるようになったということで、従来のそれと比べても費用や身体的負担のハードルは格段に下がったようですね。

 

認知症、アルツハイマー病とアミロイドβの関係

 

 

これまでにもこのブログで何度かアルツハイマー病や認知症について取り上げてきました。

特に認知症については、以前に放送されたNHKスペシャルでもその患者数の増加が問題になっていて、「2025年には認知症になる高齢者が1千万人を越すだろう」という驚きのデータが挙げられていました。

juntarouletter.hateblo.jp

認知症とは、「物忘れ」や「判断力の低下」が著しく目立つようになる症状のことですが、それだけではなく、そのことについての自覚が本人にないということが最大の問題だと言われています。

また「認知症」と称される病状の中でも、今回のアルツハイマー型が半数を占めており(他は「レビー小体型認知症」「血管性認知症」)、この病状を抑止することができれば、認知症の多くが予防できると期待したいところです。

そもそもアルツハイマー病とは、

 

・脳の神経細胞が減少する

・記憶を司る「海馬」を中心に脳全体が委縮する

・脳に「老人斑」というシミが広がる

・脳の神経細胞に糸くず状の「神経原線維変化」が見つかる

 

という特徴を持っており、これらの症状はアミロイドβという物質が脳内で蓄積することが原因だと言われています。

juntarouletter.hateblo.jp

アミロイドβが脳細胞に与えるダメージの流れは以下のようになります。

 

アミロイドβが発生

⇒健全な神経細胞が変化脱落する

⇒脳全体の働きを低下

⇒脳委縮を進行してしまう

 

アミロイドβがどれだけ脳内で蓄積されているかを知ることで、その先にある認知症の度合いを計測することも、理論上は可能になるということ。

その意味では今回の検査法の開発はまさに画期的なものだということが言えますね。

ただ問題は、たとえこの検査でアルツハイマー病の度合いを把握することができたとしても、肝心の治療法がまだ確立されていないために「いたずらに患者の不安を煽るだけ」だという話もあります。(ニュース番組のインタビューで)

こうしたことを踏まえつつ、チームの重要なメンバーである田中耕一さんも、

「医療・創薬に役立つものを作りたいと研究を続けてきたが、私たちの開発した分析技術が、認知症薬研究への活用が見通せるところまで来たことは感慨深い。もうひと踏ん張りしなくてはと思う」

血液でアルツハイマー判別、原因物質を簡単に検査…国立長寿研など発表 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)

と述べており、そうした問題も十分に理解されて今後の研究をさらに進められるようです。

簡単な道のりではないでしょうが、ぜひとも認知症の抑止に歯止めをかけて頂きたいと思いますね。

 

田中耕一さんと島津製作所

 

ニュースを見て驚いたのは、島津製作所のチームメンバーに、2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんがいたこと。

www.tv-tokyo.co.jp

十年以上の時を経て髪の毛の色が完全に変わっていたので、ニュース映像を見てもすぐには分かりませんでした。

やはり頭脳を酷使する職業の方は、それだけ気苦労も多いのでしょう。

その田中さんが属する島津製作所は、

京都府京都市中京区に本社を置く、精密機器、計測器、医療機器、航空機器の製造をおこなう企業である。

島津製作所 - Wikipedia

であり、世界有数の製造メーカーとして有名です。

www.shimadzu.co.jp

最初にこのメーカーさんのロゴマークをみたときに「島津家だ!」と瞬時にその家紋が頭に浮かびました。

 

 

島津家といえば、鎌倉時代から続いた由緒正しい武家の一つであり、当時から江戸時代まで700年近く薩摩(現在の鹿児島)を統治してきた有力大名です。

歴史上でも著名な人物を数多く輩出してきており、有名なところでは、西郷隆盛、大久保利通がいます。

まさにいま放送中のNHK大河ドラマ「西郷どん」の世界そのものですが、実際にはこの島津製作所は、薩摩を収めた島津家とは血縁関係にはないそうです。

・現在の『丸に十の字』の社章は薩摩の島津家の家紋に由来するが、創業者の初代島津源蔵は京都の出身である。大名の島津家とは血縁がないが、創業者の祖先である井上惣兵衛尉茂一が島津義弘から家紋と「島津」の姓を与えられた。そのときの経緯は以下の通り。

・薩摩の島津義弘が、京都の伏見から帰国の途上に、豊臣秀吉から与えられた播州姫路の領地に立ち寄った。その際、そこに住んでいた井上惣兵衛尉茂一は領地の検分などの世話をした。それに対する褒美として“島津”の姓と“丸に十の字(くつわ)の家紋”をもらった。

島津製作所 - Wikipedia

あくまで名前を拝領したという形での「島津」だったのですね。

しかしその家紋はまさに「チェストォーツ!」な島津そのものであり、おそらく社風も島津家に負けると劣らない「武勇」と「知略」に満ちていると思います。

しかし!!

実は過去に不祥事を起こしていたようで。

 

島津製作所は9日、防衛省から受注した輸送機などの補助動力装置の修理で不適切な部品交換があったと発表した。防衛省は9日から9月22日までの3.5カ月間、同社を指名停止にすると通知した。今回の指名停止措置による業績予想の修正はしない。

島津製作所を指名停止 防衛省、不適切修理で :日本経済新聞

 

 島津は防衛省からの発注案件で工数水増しなどの過大請求があったことが発覚し、2013年1月に指名停止を受けた。今年2月、14年3月期に違約金など220億円を特別損失に計上すると発表しており、今回の指名停止解除による業績予想修正はしない。

島津製作所、防衛省から指名停止解除 216億円納付 :日本経済新聞

 

前者ニュースが2017年、後者ニュースが2014年のものなので、知る限り近年で2回も発生していたようです。

これに対する同社の対応は以下になります。(リンクのみ)

[SHIMADZU] 防衛省の指名停止に関するお知らせ| 2017年 | ニュース | 島津製作所

[SHIMADZU] 防衛省に対する過大請求の概要と再発防止の施策について| 2014年 | ニュース | 島津製作所

今回の記事を書くにあたり、改めて同社の業績を調べようとネット検索をかけたところ、出てきた衝撃の事実でした。(島津の名が泣くぜ!)

昨今は、神戸製鋼の不祥事などもあり、日本経済の土台を支える製造メーカーへの信頼が低下しています。

社内のチェック体制が疎かになっていたための不祥事かと想像しますが、本当に残念な出来事です。

日本の明るい未来のためにも、製造メーカーさんには信頼回復に努めて、ぜひこれからも頑張ってもらいたいと思います。

 

まとめ

 

認知症の前段階としてのアルツハイマー病の新たな検査法として、非常に期待がかかる今回の開発ニュースを取り上げさせてもらいました。

来るべき「1千万人時代」の認知症患者対策の有効な手立ての一つとして、その未来に高い嘱望が期待されます。

すでに海外の製薬メーカーからも声がかかっているようで、田中さん自身も「この検査法をぜひとも製薬メーカーさんに生かしてほしい」と、情報の共有を望んでいるとのことでした。(アルツハイマー病を血液で判断 世界初の手法を独占取材:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京より)

今回の記事作成で田中氏の母体であるメーカーさんの知られざる事実も知ってしまいましたが、それにもめげず、ぜひとも田中さんや共同チームの方々には研究をさらに進化させてもらいたいと思いますし、メーカーさんにもより一層の支援を行って頂き、迫りくる日本の高齢化問題をともに解決の方向に導いて頂きたいと心から願っています。