祖母との生活で感じたバリアフリー設備・介護リフォームの大切さと体験談【トイレ編】

投稿日:2019年8月25日 更新日:

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一緒に住んでいた祖母を10数年前に亡くしましたが、亡くなる2年ほどから身体の動きにスムーズさが失われ、最晩年には自分で歩いてトイレに行くこともできなくなっていました。

我が家にはもともと家の中のトイレや風呂場にバリアフリー対策を施してあったため、祖母の日常生活の動きをサポートできましたし、実際に何度かそのおかげで窮地を脱した経験もあります。

詳しくは別の機会に記事にする予定ですが、もしこのときにバリアフリーを施していない住居環境であったなら、おそらく祖母はそこで亡くなっていただろうと思わせるギリギリの出来事でした。

そんな命の危険から守ってくれた経験や、日常のこまごまとした動作のサポートにまで大きな影響を与えてくれたバリアフリー住居ですが、今回はそのうちの一つ「トイレ」について述べていこうと思います。

自宅の「トイレ」バリアフリー設備

マンション住まいなのですが、幸いなことに移り住んできた時には、すでに室内設備の一部のバリアフリー化が済んでいました。

なので新たに設置する手間や費用を取られることなく、晩年の祖母の日常をサポートしてくれたと思います。

これがその一つのトイレになります。

入口付近にある縦の手すりと、便座の並行してある横向きの手すりの2種類のバリアフリー設備です。

床は室内全体が段差のないフローリング状になっているので、特にバリアフリー用に特別なことはぜずに済みました。

入って手前の縦の手すりは、ドアを開けて入った時にすぐにつかめるよう設置してあります。

実際に歩行が困難になった祖母は、すぐにこの手すりを掴んで姿勢を維持できていました。

こちらが便座にしゃがみ込む時と、立ち上がる時に使っていたのが横向きの手すり。

この手すりをもって立ち上がって、トイレの外に出る時は手前の縦の手すりを掴む2段階の移動方式で、祖母はトイレを使用していたと思います。

便座はもともと通常の洋式タイプだったのですが、祖母の体の状態を鑑みて、後で温水式洗浄機を設置しました。

タッチボタンです。

片手で操作できるので便利です。

まだ体が自由に動くときの祖母もこれを使って排泄を済ませていました。

メーカーはTOTOです。

価格は当時で10万円ほどしたと思います。

あれから10数年経つので、今はもっと高機能で形状もシンプル、価格もリーズナブルになっています。

最晩年に痴呆が入って自力歩行が難しくなってきたときは、トイレに移動するまでは家族の誰かがサポートし、排泄を済ませたらウオッシュレットのボタンを押して洗浄するまでを手伝っていました。

一度だけ移動中に大便が出るのをこらえきれずに、トイレの手前でもらしてえらいことになったこともありましたが、基本的にはできるだけ自分で排泄の処理を済ませられるように家族も見守っていましたし、最晩年を除いては祖母も自分で何とかしたいという意思をもって動いていたと思います。

そのときにこうしたいくつかのバリアフリー器具が適切な場所に配置されていたのは、祖母にとっても家族にとっても、本当に幸運だったなと改めて感じますね。

高齢者と暮らすご家庭で今後バリアフリーの設置を考えておられる場合、ぜひとも上記の例を参考にして頂けたらと思います。

見積もりサイトなどで全国の優良リフォーム会社の比較も可能ですので、色々と検討されることをお勧めします。

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そうでないご家庭は一部でも良いですので、必要最低限の器具を設置する、もしくはそれに代わる代替プランを役所の福祉課や専門機関と相談しながら検討してみてください。

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トイレのバリアフリー化に必要なポイント

ポイントは3段階に分けることができます。

・トイレの設置場所

・自力歩行できる場合

・車いすの場合

以下にそれぞれの詳細を述べていきます。

トイレの設置場所

トイレそのものを新たに作り直したり、移動させたりするリフォームの場合は、相応の費用と日数が必要になります。

その場合の基本的な考え方としては、トイレをバリアフリーが必要になる高齢者の生活空間にできるだけ隣接、もしくは室内に設置するというものになると思います。

もし室内に押入れがある場合は、そこをトイレにリフォームするという方法も可能です。

寝室でもある室内なので、すぐの場所にトイレがあるというのは安心ですからね。

ただ押入れがある部屋というのは和室である可能性が高いですから、その場合は車いす生活をしている高齢者であるならば、床を畳張りからフローリングにリフォームする必要があります。

ほかにもトイレというセパレーションそのものを設置するのではなく、便器だけを居住空間に置いておくというのも一つの方法です。

賃貸マンションであったり、戸建てや分譲マンションでも費用の面でリフォームが難しいという場合は、簡易便器を高齢者の居住する室内に置くという方法もあります。

実際に私の知人は御父上が高齢で寝たきりになったときに、部屋のリフォームが難しいのでその方法を取っていました。

後の処理が大変だったそうですが、費用という面ではリフォームに比べれば、かなり低く抑えられると思います。

自力歩行できる場合

バリアフリーが必要な高齢者の身体状況ならば、自力歩行でも足腰がかなり弱ってきた状態であることが考えられるので、「床の段差の解消」を行う必要があります。

敷居を外したり、床面をフラットにすることで、歩行時に段差に足をかけて転倒する危険を減らし、スムーズに便器まで移動できるような配慮を行ってあげたいもの。

また移動時であったり、便器にしゃがむ際などに転倒しないための防止策として「手すり」を設置することも考慮に入れておきます。

床の段差解消や手すりの設置に関してはリフォームになりますが、床の段差の解消に関しては、代わりに簡易のスロープ台のようなものを床に敷くことで、住居工事の手間を省くこともできます。

排泄に必要な便器については、座位が可能な洋式便器が必須です。

できるだけしゃがむ姿勢を取らせないため、便座を高くする「補高便座」や「立ち上がり補助便座」等の設置もポイントです。

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パナソニックエイジフリーライフテック

排泄する際の後処理「紙で拭く」「お尻を洗浄する」は自動のものや、片手で操作できるものを選ぶようにしましょう。

温水洗浄便座や遠隔操作洗浄装置などを設置することで、高齢者が排泄する際の手間を省かせてくれます。

車いすの場合

設置する補助具や便座に関しては、上にまとめた「自力歩行できる場合」とそれほど変わることはありません。

異なるのは、車いすでトイレに入る際に必要な「広いスペース」を確保することです。

ただ車いすを利用する高齢者の身体状況によって異なってきますので、設置の際は注意が必要です。

例を挙げれば、上肢が弱い人であれば「前方移乗タイプ」として奥行きのあるスペース、上肢が強い人であれば「斜め移乗タイプ」として横幅が広いスペース、麻痺を持つ人だと「側方移乗タイプ」として横幅を奥行きよりも多くとるスペース、上肢の弱い人や座位バランスのとりにくい人は「斜め後方移乗タイプ」として正方形に近いスペース、などになります。

トイレ内には手すりや介助スペースがあるのが前提になりますので、状況にあった間取りを考慮するように、専門機関と相談しながら設置を進めていかれると良いと思います。

まとめ

トイレに関するバリアフリーについて語らせてもらいました。

こうやってみると、本当にちょっとした環境の配慮が高齢者の日常の動きのサポートになるのだなと改めて実感できます。

祖母は90代前半で亡くなりましたが、亡くなる1年ほど前までは、できるだけ自分で何でもしようと日常生活の動作で努力していました。

ただどうしても足腰や膝が弱くなっていたので、室内を移動中でも転倒することが多くなっており、それもフラットなフローリングとはいえカーペットやじゅうたんの端に足をかけて転ぶことも多かったので、それ以降は部屋を完全にフローリングに戻していましたね。

それだけ高齢者の足腰は見た目以上に弱っていきますし、たとえほんのちょっとした段差にも足がかかって危険なので、床のフラット化はバリアフリーの第一段階なのではないかなと思います。

どうか各ご家庭の事情に合ったバリアフリープランのご検討を、そして今回の記事がその参考の一助になれば非常に幸いです。

【次回記事】

⇒祖母の命を救ったバリアフリー手すり体験談と浴室リフォームに必要な3つの基本ポイント

【参考書籍】

バリアフリー住宅読本[改訂新版]: 必携 実例でわかる福祉住環境

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